文化博物館だより No.53


みなさん、こんにちは。
季節外れの台風の影響でしょうか、週末はものすごい風が吹いていました。
今日は「人形劇」と「ギャラリートーク」の報告です。

1.人形劇に子どもたちが大興奮!! 
12月4日(土)14:00から博物館2階の会議室で「人形劇」を上演しました。
博物館職員が7月に上演した「ひこうきパン」(高濱直子さん原作)を再演しました。
120名を超える観劇者で1時間以上、笑い声の途切れない舞台となりました。
今回は本町のパン屋「グロッケントルム」さんの協力により「本物のひこうきパン」も作っていただき、小さいながらも劇に登場する「ひこうきパン」にそっくりで、上演後にパンを手にした子どもたちは大喜び。
また、市内で活動されている「うさぎ文庫」の方々にも「エプロンシアター・紙芝居・人形劇」で友情出演していただき、盛りだくさんの楽しい舞台となりました。
しかし、上演中に子どもたちが興奮しすぎてしまい、少しざわついてしまいました。
上演後にうさぎ文庫の方と今回の劇についてお話しすると、普段から家庭やその他の場所で「読み聞かせ」を聞いて、「聞く」習慣のついている子どもたちは最後まで集中して聞くことができるのだけれど、そういう体験が少なければ、今回のように子どもたちが劇に入り込みすぎて周りが見えなくなってしまうことがあるそうです。
「聞く姿勢」、そして「周りの人への気配りやマナー」などを子どもの時から機会あるごとに学ぶ必要があると感じました。
「ひこうきパン」上演中に舞台の近くに立って人形に触りだした子どもに、「後ろの人が見えないから、座って見よう。」と注意している子どももちゃんといましたよ。

▲ 大きな紙芝居 ▲ さんびきのやぎのがらがらどん
▲ひこうきパン ▲ ラストは全員集合


2.ギャラリートーク:福田好克さんの楽しいお話でした。
12月5日(日)は14:00から博物館1階の特別展示室内で現在開催中の「企画展 福田好克展」関連企画として「ギャラリートーク」を開催しました。
50名を超える参加者を前に、福田先生も身振り手振りで絵の前を行き来し、のほほんとした語り口でご自身の絵画を解説されました。
日展入選と落選のエピソードから始まり、夜の紫色を表現しようとしていた時代の話、その後「フクロウ」をモチーフにするようになったいきさつから、ご自身の「絵」の変遷など、時にはジョークを交えながら軽妙に語っていただきました。
「絵を描くのは重絵労働ですよ。」「真の作品はすーっとできるものです。」「使いにくい色を使うのがおもしろい。」そして、「不調和の調和、これがむずかしいのですよ。」と語る福田先生。
どこまでも挑戦し、だれにも真似のできない「抽象絵画」を描こうとする姿勢には、強靭な意志と行動力が現れているように感じました。
ギャラリートークの最後には参加された方からの質問コーナーもあり、取材旅行のエピソードなども聞くことができました。

▲ 身振り手振りで描き方を解説
▲ この日のために制作された「版画」を参加者に

※企画展「郷土作家シリーズ 福田好克展」12月19日(日)まで開催中

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明石市立文化博物館
編集 永田 浩史