文化博物館だより No.46

みなさん、こんにちは。
先週の台風23号では兵庫県全域で大きな被害がありました。
明石市内でも避難勧告が出されて不安な一日を過ごされた方も多いことでしょう。
台風に続いて今度は新潟で大きな地震が発生しました。
自然の脅威を感じさせるできごとが相次いでいます。
いざというときの備えが必要ですね。

1.アカシゾウの骨(化石)発見 (二見小学校3年生のお父さん)
10月6日(水)、二見小学校から博物館に以下のような一通のメールが届きました。
「二見小学校の保護者で漁師の方が、林崎の海底で漁をしたとき、網に引っかかってきた物を学校に持ってこられました。
なんだか骨のようなので調べられたら、お願いしたいとのことだったので、写真を添付していますので予想をお願いできませんでしょうか。」

▲ 長さ35cmくらい


二見小学校3年生のお父さんからの報告
「8月の中旬、底引き網漁でタコを獲りに林崎沖に行った時この骨を見つけました。
獲ったところは、林崎の藤江海岸から約15000mの沖合いです。
初めは「石では?」と思ったのですが、骨に似ているので調べてもらおうと思いました。
私は以前にもゾウの歯を見つけたことがあるので、たぶんそうだろうと思い学校へ持って行かせました。」

博物館でこの写真を検討したところ、アカシゾウの骨の化石に間違いないと判断しました。
どの部分の骨かは正確にはわかりませんが、上腕骨(前足の骨)の肩の付け根側ではないかといういうことです。
明石の土地の歴史は、今から200万年前の大きな湖の底であった時代からたどることができます。
この湖の近くには、アカシゾウ(アケボノゾウ)やシカマシフゾウ(シカの一種)など、今の日本にはいない動物がすんでいました。
その後、長い年月をかけて繰り返す海の出入りや川の流れによるはたらきによって、現在の明石の姿になったことが、地層や化石などからわかっています。
今から200万年ほど前は、現在よりも暖かい気候で、日本は大陸と陸続きでした。
そのころ大陸からアカシゾウやシカマシフゾウが渡ってきました。
アカシゾウは、今は絶滅したステゴドンというグループに属するゾウです。
子どもたちの学びのきっかけとなり発展していくとおもしろそうです。

2.ふるさと探検隊 時の道ミステリーツアー
10月23日(土)には、明石市ふるさと学舎推進委員会・明石市子どもの居場所づくり推進協議会主催の「時の道ミステリーツアー」がありました。
応募した小学生・中学生16名と大学生のボランティアたちが明石城太鼓門に集合し、案内人の池内高清先生を先頭に「時の道」を探検されました。
明石城の天守台や巽櫓を見学し、その後は博物館の裏側を見学。
クイズに答えながら楽しいひと時を過ごしていました。
博物館のあとは時の道を通り、明石神社、上の丸教会、本松寺、亀の水、月照寺、柿本神社というコースを探検したようです。

▲ 地下のミステリーツアー ▲ 十二単と鎧兜
▲ 盤すごろく

3.秋季特別展 山寺・後藤美術館所蔵「ヨーロッパ絵画名作展 ―― 宮廷絵画から
バルビゾン派 ――」

期  間 平成16年10月2日(土)〜11月7日(日)
休館日 毎週月曜日
観覧料 大人800円  大学・高校生500円  中・小学生300円
   ※ 小学校、中学校の鑑賞にも活用下さい。(要:観覧料減免申請、土日はのびのびパスポート利用できます。)

4.くらしのうつりかわり展 申し込み受付中です!!

毎年恒例の「くらしのうつりかわり展」の学校団体申し込み開始が9月1日(水)から始まっています。
すでに57校(5300人超)の小学校から予約が入っています。
2月の午前中はほぼ予約がいっぱいです。
申し込みがまだの学校は日程調整をされてお申し込みください。
電話受付のみ :078−918−5400 ・ 078−918−5405

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明石市立文化博物館
編集 永田 浩史