文化博物館だより No.47

みなさん、こんにちは。
11月に入り、カレンダーも残り少なくなってきました。
台風の被害を受けた淡路や県北部の方々はまだまだ大変な生活が続き、新潟の地震被災者の方々も生活の復興に
向けて努力をされていることと思います。
一日も早い復興をお祈りします。
明石市内の学校では研究発表の時期を迎えています。
各学校の先生方が子どもたちと力を合わせ、熱のこもった実践発表を続けられています。

1.明石原人劇団(二見西小学校の研究発表から)
10月29日(金)、二見西小学校で平成15・16年度明石市教育委員会指定の生活科・総合的な学習の時間研究発表会が開催されました。
終日の発表には市内・外の学校から大勢の先生方が参加され、実践発表に目を向け、分科会や全体会でも活発な意見交換が行われていました。
実践発表の中に、博物館だよりNo.38で紹介した4年生の姿もありました。
前年度(3年生)での生活経験・学習経験(校区探検学習)を発展させて、4年生では明石の各地を取り上げました。
4年生を3つのコース(明石の今・明石の昔・明石の大昔)に分けて現地での体験を含めた学習です。
「明石」を学び、その素晴らしさを「劇」を通して人にうまく伝えようという試みです。
当館では昔と大昔のグループが学習し、大昔グループは夏休みに「石器作り」を体験しました。
その時の「石器」を今回の発表では、「明石原人劇団」として劇の中で使っていました。

▲ 教室入口 ▲ 緊張しながら演技しています。
▲夏休みの石器づくり(シカの角で形を整えています。)

各グループが「にこにこ西っ子劇団」として、調べたことや体験したことを相手に伝えていきます。
小道具や大道具を自分たちで作り、長いせりふも覚えて本番に臨みました。
劇をする(演じる)側と見る側の緊張感はいいものです。数々の失敗や成功を繰り返しながら、「伝えることの大切さや難しさ」を学び「聞く姿勢や見る姿勢」をも学び取ることでしょう。
この体験が、相手を大切にすることと結びつくのではないでしょうか。
11月5日(金)には4年生がこの「にこにこ西っ子劇団」を保護者や関係者に向けて発表します。
演じる子どもたちの姿がどのように保護者の方々の目に映るのか楽しみです。

2.すーぷーしゃん!中国・無錫市(明石市の友好都市)より
明石市の市制85年に合わせて中国・無錫市より明石に来られていた方々が、11月2日(火)博物館を訪れました。
天華芸術民族楽団の子どもたちです。
常設展示室に入って、まず子どもたちが目を留めたものは「四不像」。
「すーぷーしゃん!すーぷーしゃん!」と指差しながら「四不像」の頭部レプリカの前に人だかりができてしまいました。

▲ 熱烈歓迎! ▲ すーぷーしゃん!
▲特別展も観ました。

楽団の指揮者である蔡(さい)先生にお話を伺うと、中国でこの四不像(Su pu xiang)は大変貴重な動物で、今では華北や華中の特別保護区で育てられているということでした。
どこの国の子どもでも、自国のものが展示されていると何だかうれしくなるのでしょう。
短い時間でしたが、常設展示と特別展のヨーロッパ絵画を見学し、次の予定地である天文科学館に向かっていきました。
異国の地で見たもの、聞いたもの、触れたもの、感じたものがこれからの彼らにとってすばらしい財産になってくれることでしょう。

3.秋季特別展 山寺・後藤美術館所蔵「ヨーロッパ絵画名作展 ―― 宮廷絵画からバルビゾン派 ――」

開催期間もあとわずか、連日600人を超える方々が観覧されています。ぜひこの機会にご覧下さい。

期  間 平成16年10月2日(土)〜11月7日(日)
休館日 毎週月曜日
観覧料 大人800円  大学・高校生500円  中・小学生300円
   ※ 小学校、中学校の鑑賞にも活用下さい。(要:観覧料減免申請、土日はのびのびパスポート利用できます。)

▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼
明石市立文化博物館
編集 永田 浩史