文化博物館だより No.45

みなさん、こんにちは。
朝夕の気温が下がり、列島各地から紅葉の便りが届くようになりました。
太平洋上には新たな台風が発生し、またまた不安な週末になりそうです。
博物館ではヨーロッパ絵画を鑑賞される方、校外学習で訪れる小学生たちでにぎわっています。

1.わたしたちの町 明石大発見 (和坂小学校3年生)
10月15日(金)には、和坂小学校の3年生18名が「わたしたちの町 明石大発見」と題して施設探検に訪れました。
3年担当の先生方が2年生生活科での学習を継続・発展させ、総合学習・社会科学習のひとつとして単元を設定されました。
校区内の特色、地形、土地利用、公共施設、交通の様子などから出発し、さらに範囲を広げ、行って
みたい施設や場所を選び、自分たちの目で見て、施設や人と関わって調べ、明石をよりよく知り、明石のよいところすばらしいところを発見しようというねらいです。
当日は博物館以外にも「魚の棚」と「天文科学館」に探検したグループもいます。
先生方の単元を構想する力、事前の周到な準備が学習活動をより効果的にします。
当日は保護者の方も参観され、子どもたちと一緒に施設探検とクイズに目を輝かせていました。

▲ ヨーロッパ絵画の鑑賞 ▲ 常設展示室
▲ロビー ▲ 地下第一収蔵庫でインタビュー

事前の打ち合わせで「博物館探検クイズ」を使った学習を取り入れることになり、子どもたちも保護者の方々もじっくりと展示物を見て学習を深めることができました。
探検隊の後半では、地下の収蔵庫や倉庫も見学し、その大きさに驚きの声が上がりました。
また、そこで資料整理をする職員にもインタビューしながら、子どもたちは新たな発見をしたようです。

2.秋季特別展 講演会「ヨーロッパ絵画の展開」〜宮廷から田園へ〜 

10月16日(土)には美術評論家の阿部信雄氏が「ヨーロッパ絵画の展開」という題で講演をされました。
125名の方が参加され、スライドを交えた講演に聞き入り、熱心にメモを取られている方も大勢でした。
講演から:
「日本においてヨーロッパ絵画といえばモネやルノワールといった「印象派」が有名で人気があるのだが、今回の特別展ではそれら印象派以前の画家たちが数多く取り上げられている。
18世紀から19世紀にかけてのアカデミックな画家たちの絵画には「物語性」があり、宗教的要素や演劇的な場面などが伝統的な手法で繰り返し描かれていた。
物語を理解するには多少の予備知識は必要ですが‥‥‥。
日本ではこのような
「物語る」絵画はあまり知られていない。
しかしながら、当時のヨーロッパではこのような絵画こそが「主流」であり、「需要」があった。
その後、クールベやミレー、コローなどバルビゾン派の画家たちが田園風景を描くようになった。
当時はバルビゾン派の方が反主流であり、評価が高まってきたのは19世紀の後半になってからである。
今回の展覧会では、19世紀のアカデミズムの絵画、同時代のクールベやミレーとバルビゾン派の画家たちの絵画を見渡すことができる展覧会である。」

▲ 講師:阿部信雄氏
▲ ナティエの絵を解説中

期  間 平成16年10月2日(土)〜11月7日(日)
休館日 毎週月曜日
観覧料 大人800円  大学・高校生500円  中・小学生300円
   ※ 小学校、中学校の鑑賞にも活用下さい。(要:観覧料減免申請、土日はのびのびパスポート利用できます。)

3.くらしのうつりかわり展 申し込み受付中です!!

毎年恒例の「くらしのうつりかわり展」の学校団体申し込み開始が9月1日(水)から始まっています。
すでに57校(5300人超)の小学校から予約が入っています。2月の午前中はほぼ予約がいっぱいです。
申し込みがまだの学校は日程調整をされてお申し込みください。
電話受付のみ :078−918−5400 ・ 078−918−5405

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明石市立文化博物館
編集 永田 浩史