文化博物館だより No.42

みなさん、こんにちは。

朝晩、ほんの少し涼しくなってきました。空を流れていく雲にも秋の気配が感じられ
ます。

1.博物館講座(第2回)は「明石のため池――現在・過去・未来――」(8/25)
第2回目の講義は、「明石のため池――現在・過去・未来――」と題して、明石溜池
研究会の森本眞一先生が講演されました。
江戸時代以前の「ため池」の様子や江戸時代に各地で作られた用水の話、明治から大
正にかけての「疎水」の話、そして現在のため池の再利用までをスライドを使いなが
ら詳しく話されました。
古くから「水」の便の悪い印南野台地が、江戸時代中期以降、新田開発に伴い日本で
も有数の灌漑用ため池の密集地(大小あわせて1万個を超えたようです)となり、今
また都市化が進み、ため池が工場、宅地、学校に変貌していく様を見て、受講者の皆
さんは興味深く耳を傾けておられました。

  

▲ スライドによる説明  ▲ 「田植え」の話も ▲ 後半は常設展(テーマ3)の見学

講義が終了すると「私も掘割や疎水を歩いてみよう。」「ため池の見学がしたい。」
という声があがっていました。
今後そんなツアーができるとおもしろそうです。私の田舎(広島県の北部)にも「つ
つみ」と呼んでいたところがいくつかありました。ほとんどが山の中腹にあり、そこ
では泳がないように、近寄らないようにと言われていたことを覚えています。大切な
水を守るためだったのでしょう。「水」の歴史も「人のくらし」とともに歩んでいる
のですね。

2.夏休みワークショップ ガリガリガリガリ(8/22 sun.14:00〜)
「ガリガリガリガリ‥‥‥」あちらこちらで「すりこぎとんぼ」をこする音が鳴り響
きました。文博の夏休みワークショップ第五弾「割りばし鉄砲とすりこぎとんぼ作
り」でのことです。
割りばし鉄砲作りは少し難しかったのですが、保護者の方も一緒になって子どもたち
と作っていました。完成した鉄砲に輪ゴムをかけてお菓子の空き箱をめがけて撃ちま
す。子どもたちに負けず、お父さんの方も必死で的をねらう微笑ましい光景がありま
した。
「すりこぎとんぼ」の方はお母さん方に好評でした。「何で回らへんの?」「あっ!
回った!」と歓声が会議室に響いていました。「すりこぎとんぼ」の材料をご希望の
先生がおられましたら博物館までご連絡ください。ちいさな子どもたちでも安全に作
ることができますよ。

▲ 割りばし鉄砲作り ▲ しっかりねらって! ▲ ガリガリガリガリ‥‥‥おおっ!

3.渡辺うめ人形展「あぜみちの詩」 7月17日(土)〜9月5日(日)好評開催
中!
連日300人を超える方が観覧されています。期間も残すところあとわずか、ぜひこ
の機会にご観覧ください。
また、博物館入口ロビーには農具や民具などの収蔵資料を展示しています。「うめさ
んの人形展」に合わせ、博物館実習生がレイアウトした部分もあります。
展示を見られる方が懐かしそうにその道具の前で足を止められ、当時の思い出を話し
ておられることもよくあります。

 

▲ オープン展示の前で ▲ ロビー展示

4.くらしのうつりかわり展 申し込み開始間近です!!
毎年恒例の「くらしのうつりかわり展」の学校団体申し込み開始が間近となりまし
た。学校内で日程調整をされてお申し込みください。
先日、くらしのうつりかわり展のご案内を発送しました。前年度の反省も同封しまし
たので次回の活動にご活用ください。

申し込み開始日:9月1日(水) 午前9:00 より
電話受付のみ :078−918−5400 ・ 078−918−5405

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明石市立文化博物館

編集 永田 浩史